以下の内容で「カウンセリングの基礎フォーカシング 言葉以前の体の声を聴く」を開催します。
主 催 札幌フォーカシングプロジェクト
日 時 2026年1月10日 (土) 9:30 ~ 17:00
会 場 札幌市社会福祉総合センター 4階 視聴覚兼会議室
(札幌市 中央区 大通西19丁目)
内 容 ソーシャルワーカーのみなさんへ
「バイスティックの7原則」を、ご存じですね。
よく知られているように、原則の一つである「統制された情緒的関与」(新訳版では「援助者は自分
の感情を自覚して吟味する」)は、ソーシャルワーカーが、自分自身の感情や反応を自覚しつつ、ク
ライエントの感情に感受性をもち、理解し、応答していくことを求めるものです。この原則は、ソ
ーシャルワーカーが、単に自分の「気持ちを押し殺す」というよりも、「自身の内側で起こってい
ること」を繊細に感じ取り、吟味しながら、目の前の他者へと誠実に応答していくことの大切さを
教えてくれています。
バイスティックは次のように述べています。
「ケースワーカーの自己研修とは、ワーカーが自分のもっているさまざまな欲求や感情を自覚する
ことである」「われわれは、クライエントの感情に適切に反応する技術を高めるために、それを外
的に表現する方法に関心を向けるのではなく、ワーカー自身の内的感情をどのように成熟するかと
いう点に多くの注意をはらうべきである」 (F・バイスティック著・尾崎新ら訳『ケースワークの原
則〔新訳版〕』誠信書房)。
バイスティックの7原則は、ソーシャルワーカーならおそらく誰しもが耳にしたことのある、基本
中の基本です。一方で、教科書に書いていることを「あたまで知っていること」と、現場で「実際
に体現できること」には大きな差があります。では、どのように自身の「欲求や感情を自覚」し、
「自身の内的感情を成熟」させることができるのでしょうか。
「フォーカシング」が、ひとつの手がかりを与えてくれるかもしれません。「フォーカシング」は
成果を上げた心理療法の面接記録を実証的に研究していく中で、心理療法家・哲学者であるE・ジェ
ンドリンによってまとめられ、普及された方法です。フォーカシングを体験的に一歩一歩学んでい
くことで、自分自身の中で起こっている「ネガティブなきもち」や「うまく言葉にできない感覚」
にも、受容的・共感的に、やさしく注意を向ける「態度」と「スキル」が身につき、自己理解や気
づきの助けとなります。それゆえ「フォーカシング」は、バイスティックが意図した「統制された
情緒的関与」を「理論」のレベルだけでなく、「体感レベル」で理解するための非常に有効なアプ
ローチとなり得、クライエントとの「関わりの質」の向上に貢献すると考えられます。
また、私たちソーシャルワーカーは日々、クライエントの痛みや苦悩、組織・制度のジレンマなど
を含めた、複雑な状況に寄り添いながら支援を行っています。その過程で、気づかないうちに緊張
やストレスを身体にため込み、心身が疲弊してしまうことも少なくありません。フォーカシングは
自分の内側に安全なスペースをつくり、自分の〈からだ-こころの声〉を「傾聴」することを可能に
します。よって、フォーカシングを身につけることは、援助関係の質を高めるだけでなく、支援者
が健やかに働き続けるためのセルフケアにもつながります。
今回のワークショップは、「入門編」です。フォーカシングのすべてが体験できるわけではありま
せんが、学びの「入口」になる内容が予定されています。北海道大学学生相談総合センターに勤務
しておられる、臨床心理士・公認心理師の 小坂 淑子 さん より学びます。
ご参加をお待ちしています。
TIFI認定フォーカシング・トレーナー 西岡 良洋 (医療法人北仁会 石橋病院 精神保健福祉士)
参加費 3,000円
申込方法 以下の申し込みフォームまたは、本ページ下部に掲載したPDFファイル内のQRコードから
お申し込みください。
申し込みフォーム :
https://forms.gle/bqcyCXbzSKJs8qSW6 (Googleフォーム)
申込締切 2026年1月5日 (月)
問合せ先 札幌フォーカシングプロジェクト
E-mail :
info★sapporo-focusing.org
(※ 迷惑メール対策のため、@を★で表示しています。)
※ 本研修会の詳細については、以下のファイルと公式サイトをご覧ください。
・
カウンセリングの基礎フォーカシング 言葉以前の体の声を聴く のご案内 (PDF)
・
カウンセリングの基礎フォーカシング 言葉以前の体の声を聴く (公式サイト)